あなたと私の大切な絆
しばらくして、私はいつの間にか寝てしまった。
『んー…?』
手に違和感を感じた私は、左手を見た。
大輔が眠っていた。
(毎日遅くまで仕事して、私の面倒を見てで大変何だろうな。)
私は、そっとその手を強く握り返し、右手で大輔の頭をそっと撫でた。
そしたら、大輔が目を覚ました。
『んー!あれ、咲空起きてたんだ。ごめん…俺寝ちゃった。』
『大丈夫だよ?疲れてるんでしょ?』
『ありがとう。疲れてるちゃ疲れてるけど咲空のための疲れは疲れに入らないよ。だから、大丈夫。』
『ダメだよ!私のために頑張り過ぎて体壊したらどうするの⁉私…心配だよ。』
『ごめん。』
『ううん、私こそごめんね?けど、ちゃんと休んで?』
『わかった。あ、これからの治療方針何だけど…。』
『うん…。』
『しばらくは、点滴で肥大を制御することになるから。で、これから痛みも出てくると思うんだけどその時は痛み止めを点滴するから。』
『わかった…。』
『そんな、不安にならなくても平気だよ。俺がいるからさ。』
『大輔…。大輔はさ、病気の私が彼女でいいの?』
『病気だろうと病気じゃ無かろうと、咲空がいいの。』
『ありがとう。私…頑張るから。』
私は思いっきり大輔に抱きついた。
大輔は、強く、強く私を抱き締め返してくれた。
『俺、カルテ整理しなきゃ。また、夕飯の時来るから。』
私は、出そうな涙をこらえながら笑顔で言った。
『大丈夫だから、頑張ってね?
行ってらっしゃい!』
『何、泣きそうな顔してんだ?』
『泣きそうじゃないもん。』
私が強がりを言ったとき大輔は私を再度抱きしめた。
『寂しいのも不安なのも、全部分かってる。俺も同じだから。』
『ありがとう。』