満員電車





訳がわからず困惑していると、ふとあることに気がついた。






あれ…?苦しくない。






ちょっと前まで押しつぶされそうで苦しかったのに、今はなんともない。





空いたのかと思ったが、周りは人でいっぱいだ。





ふと、あたしの前にいる彼に視線を移した。





もしかして…満員電車の人混みから助けてくれてる?





今初めて会ったばかりなのに、なんでこんなドキドキしてるんだろう…。






彼の視線とあたしの視線が絡まる。






じっと見つめてると、堪えきれなくなったかのように彼は笑った。






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