CHERISH-チェリッシュ-
声は夕日に染まった教室に吸い込まれていった。


あたしと龍司の通う中学は
学年ごとに1クラスしかない。

だから、あたしと龍司はずっと同じクラス。


小学校もそうだったから、同じクラスだった。


毎日、憂鬱な授業も龍司と同じ空間にいるだけで幸せだった。

あたし、ここにいるんだって、妙に実感していた。


なのに、最近は寂しい。
< 15 / 49 >

この作品をシェア

pagetop