CHERISH-チェリッシュ-
2階に上がっても
まだ二人の声が聞こえる。


すでに僕と由羽の話題では
ないようだ。


田植えがどうのこうの、と
聞こえてくる。


僕はまた洋楽をかけた。


落ち着いたメロディで、
僕の心の中へ簡単に侵入してきた。


「はぁ…」


素直じゃない自分にため息が
出る。


たった一言。
好き、と言えばラクになれる
のに。


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