CHERISH-チェリッシュ-
「由羽のこと…、好きなんだ」

「ほんと…に?」


「ウソじゃないよ。
ずっと…、小さい頃から。」


龍司の手がまた私の頭を
撫でる。


その手は、本当に優しくて。


「由羽、は?」


「ぁ、あたしも好き…」


カァーっと顔が熱くなる。


口にするとこんなにも、
熱い。


心から零れていく熱が、
じわりと身体を侵食していく。

「じゃあ、龍司は彼氏?」


「うん。そうだよ。
もう友達じゃないよ。」


友達じゃなくて、恋人―…。


「さ、勉強しよっか?」


「…うんッ…」


あたしは再びシャーペンを手にとった。


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