世界を濡らす、やまない雨
けれど、二人の女子の言葉は同じくらい私を傷つけた。
確かに私はあまりバレーボールが得意ではなった。
でも二人の女子とは教室内でもほとんど言葉を交わすことがなく、この場で彼女達に悪く言われる筋合いもなかった。
「こっちだって、あなた達と同じチームなんて最悪」
そんな言葉が、喉の奥まで出かかった。
小さく唇を震わせていたとき、こちらを窺うように一瞬だけ私を振り返ったその二人の女子と目が合った。
二人のうち一人は煩わしそうな目で、もう一人は少しおどおどしたような目で私を見ていた。
自分達が話していた噂話が聞こえていないか、不安だったのだと思う。
その途端、私は何だかバカらしくなって口を閉ざして俯いた。