世界を濡らす、やまない雨




お弁当を食べ終わって、ゴミを詰めたビニール袋をぎゅっと結ぶ。


するとそのとき、鞄の中でスマホが鳴った。


もしかして、有里────……?


ほとんど反射的に鞄からスマホを取り出す。

けれど届いていたのは一通のメッセージで、その差出人はもちろん有里ではなかった。

メッセージを送ってきたのは、角谷だった。

角谷は初めに昨日の私のことを気遣ったあと、明後日の夜の予定を聞いてきた。

食事にでも行かないかということらしい。


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