世界を濡らす、やまない雨
Ⅱ
子どもの頃から、何故か嫌われることが多かった。
特に同性から、言われのない攻撃を受けることが多々あった。
何が原因だったのか。
私のどこが問題だったのか。
それは二十五歳になった今でもわからない。
見た目に嫌われる要素があったのかもしれないし、性格に問題があったのかもしれない。
もしくはそもそも生まれつき、嫌われる気質の人間だったのかもしれない。
子どもの頃から何度も繰り返されてきた、私自身にも理由がよくわからない他人からの負の攻撃が、私の対人関係をいつも歪で不安定なものにする。
怜に嫌われたくないとただひたすらに思うこの感情も、もしかすると幼い頃からの記憶に起因しているのかもしれない。