長い夜の甘い罠【完】


「…隼人」

「何だ?」


私は男の腕に自分の手を絡ませ、そっと寄り添い頭をこてんと凭れ掛けさせた。


「御免なさい。もう二度と男を部屋へ入れたりしないわ」

「好きにすれば良い」

「怒ってるの?」

「別に怒って等ない」

「それじゃあどうしてそんなに不機嫌なの?」

「……悪い事をしたな」

「…え」


悪い事をした?

それって嫉妬で無理矢理した事を反省してるって事?


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