長い夜の甘い罠【完】
「…悪かった」
男は私の頭をその大きな手でぽんぽんと撫でる。
普段こんな事しないからか、何だか凄く恥ずかしいんだけれど。
「謝らないで。別に私は傷付いてないし、あれくらい平気だもの」
自分のした事を後悔し反省する男に優しく微笑み掛ける。
男の心を掴むには絶好のチャンスだった。
「ねぇ、隼人…優しいキスをして。いつもみたいなキスが欲しいの…」
「…美咲」
男と暫しの間視線が交わり合った後、いつもの様に優しく唇が重なり啄む様な優しいキスを続けた。