長い夜の甘い罠【完】
駅の近くの喫茶店に入ると、珈琲を飲みながらその女性は静かに話し始めた。
その表情は何処か深刻なもので、何かただならぬ話しがあるのだと察した。
「あの、先ずは美咲さんの亡くなった家族のご冥福をお祈りします」
「…え」
ちょっと待って、どうしてこの人が私の亡くなった家族の事を知っているの?
初めて会ったのに…どうして…知ってるの…?
頭が軽く混乱してる。
何だか凄く…気味が悪い。