長い夜の甘い罠【完】
「まぁ良い。行き先は後で決める。出掛ける用意しろ」
「…ええ、分かった」
男が煎れてくれた私好みの甘めな珈琲を飲みながら、メイクをしたり着替えたりと約三十分程で身支度を整えた。
男は黒系で統一したラフだけどいかにも高級そうな服装になっていて、その身長やルックスからして似合っていると思う。
私はごく普通のピンク系のワンピースに、編みタイツを履いて薄い生地の白いコートを着る。
「…スカート短くないか?」
「…なっ!な、何するのよ!」
男は不意を付いて、太股に手を忍ばせれば手を伝わせスカートを捲り上げた。