【BL】未来からの想い
そう微笑んだ彼の体が、すうっと透け始めた。
「時間だ。」
「え……?」
「言ったろう?初期段階だって。今じゃ短時間が限界なんだよ。」
「…………」
「すぐにこの時代の俺が戻ってくる。そして君を命に代えても守ってくれるよ。」
体を離して彼は言った。
「一つ聞いてもいい?」
「なんですか?」
「この時代の“俺”のこと好き?」
「……好きですよ。」
「そっか。うん、ありがとう。」
「きっと未来の僕も、あなたが好きです。」
彼は目をみはり、優しく微笑んで、そして……消えていった。