隣のぼーいふれんどサマ。



次の日の朝、5時30分に目覚ましが鳴る。


変な夢も、変な頭痛も、何もない爽快な朝。


制服に着替え、朝食を食べ、身支度した。


二階から降りてくると、リビングに置いてあったケータイにメールが届いていた。


俊哉からかと期待したが、雅からだった。


“和紗へ。朝、遠野くんと一緒に、登校してくる姿を待ってるよ。”


「・・・わかってるよ。」


あたしは朝、俊哉の家に寄って行こうと決めていた。


もちろん一緒に登校するために、仲直りするために。


家を出て、隣の俊哉の家に向かう。


ドキドキと音を立てる心臓。


震える左手で玄関のチャイムを鳴らす。


インターホンからは何も聞こえてこない。


そのかわり、すぐに玄関の扉が開いた。


「はーい。俊哉くんは今、寝てますよー。」


・・・デジャヴだ。
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