隣のぼーいふれんどサマ。


HRが終わって、雅が怖い顔をして近づいてきた。


「・・・何?」


「和紗ぁ!!僕のメールは届いていないのかい?昨日の言葉は聞こえなかったのかい?!昨日のアレは夢だったのかぁぁぁい?!」


「・・・そうかもね。」


「そんなぁぁぁぁ!!嘘だろ!嘘だと言ってよぉぉぉ!!」


あんたって人は・・・本当に、面倒くさい人。


「いろいろあったんだもん。仕方ないの。」


「遠野くんは?!何で来ないの!?」


何でかなんて知らないっつーの!!


「俊哉は今頃、年上美人とらぶらぶだよ。」


「・・・はっ?」


「家に行ったの。そしたら年上の女が出てきて、謎の発言をして、謎の行動に出た。それだけよ。だから俊哉には会えなかった。」


「・・・和紗、冗談キツいねー・・・。」


・・・雅は引きつった笑顔で、そのまま自分の席へと戻っていった。


いや、冗談じゃないんですけど。


まぁ、いいや。


今日くらいは、雅と一緒にいてあげよう。




その日、あたしは雅と一緒に過ごした。


すごく楽しかった。


朝の出来事なんて忘れちゃうくらいに。

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