隣のぼーいふれんどサマ。


いつも通り、電車とバスを乗り継いで帰る。


道中では、珍しく会話を交わさなかった。


だって、雅が「僕がもらう」とか何とか、変なこと言うから!!


不覚にもドキドキしてしまった・・・。


ううん。違う!断じて違う!!


あれはドキドキしたんじゃない。


ドキドキじゃないとすると・・・?


・・・そう。動揺だ。ドキドキじゃない、動揺だ!!


まだ鼓動が早まっている心臓にそっと手を当て、自分に言い聞かせる。


ま、まさかね。こんな変態にドキドキなんてする訳ないじゃん・・・。


「和紗?どうしたの?」


雅が急に立ち止まって、あたしの顔を覗き込んだ。


「ぅひゃぁぁっ!!な、何でもないのよ、何でも!!きっ、ききき気にしないでぇ!!」


これだから、不意打ちは大嫌いなんだよ!!

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