隣のぼーいふれんどサマ。


「和紗ぁ。あの人が今朝言ってた・・・」


「うん。何かわかんないけど、すごく嫌われてるみたいだね(笑)」


笑ってごまかす。


気を張っていないと、すぐに涙が溢れてきそうだった。


・・・届かなかった・・・。


勇気を出して、俊哉に伝えた・・・ううん、伝わらなかったけれど、この思いが届かなかった。


でも、俊哉の思いは届いた。


「俺には関係ない。勝手にしろ。」


その二言で十分に伝わってくる。


あたし、完全に捨てられたんだ━━━━


もう、俊哉はあたしの隣に帰って来ない。


自業自得だ。


だって、最初に突き放したのはあたしだもん。


それでも・・・


もう、こらえきれなくなった涙がどんどん溢れてくる。


「か、和紗・・・。」


「っ・・・・。」


雅に「ごめん。気にしないで」と言いたいのに、言えないくらい涙が止めどなく溢れてくる。


俊哉・・・。


俊哉・・・・。


心の中で君の名前を呼ぶ。



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