隣のぼーいふれんどサマ。
時刻は午前10:49。
そろそろ太陽が真上へと近づく頃だった。
俊哉の家の玄関をチェックしていた聖奈が「あっ!」と小さく声を漏らす。
窓を覗くと、歩いてどこかへ行くエリカさんの後ろ姿が見えた。
今しかない。
ちょうどそのときに、ケータイが鳴った。
雅からの電話だ。
「はい。今忙しいから切るよ。」
「和紗!!今、ちょうどエリカさん出て行くよ!!」
・・・は?
「今出て行ったよ。でも、あんた学校にいるんじゃ・・・」
「僕、あれから毎日エリカさんの行動パターンを観察してたから。エリカさんは絶対に10時50分に家を出」
「はい。それはどーも。じゃあね。」
デジャヴだ・・・と思いながら、軽く返事をして切ろうとする。
「あ、和紗!!」
向こうで雅が呼ぶので、仕方なく返事をする。
「何?」