隣のぼーいふれんどサマ。
隣に立った俊哉の髪からシャンプーの香りがして、不覚にもドキッとしてしまう。
「なんでわざわざそんなこと言うのかなって思ったんだよ。もしかして俺じゃなくてカズが、一緒に寝たかったのかなーとか思ったり。」
「そ、そんな訳無いでしょ!一応よ、一応!」
「あっそ。俺は一緒に寝たかったけどな。」
あっさりとそんなことを言った俊哉は、コップ一杯の水を飲んで二階へ上がっていってしまった。
あたし・・・ちょっとだけ期待してたのかな。
俊哉の口から“今日はカズと一緒に寝たい”って言葉を聞きたかったのかも。
まぁ、どんなことを言っても一緒には寝ないんだけど。
馬鹿だな・・・あたしは。
ため息をひとつつくと、隣にはさきほど二階へ上がったはずの俊哉がいて、あたしの顔を覗き込んだ。
「どーしたんだよ。あ、二階の部屋、ちょっと一人じゃ広すぎるから、カズも二階で寝ろよ。」