隣のぼーいふれんどサマ。
「あなたのことは、今でも許せない。何があっても許せない。でも、それを彼は・・・智くんは望んでないはず・・・。だから、もういいわ。」
え━━━━
一瞬時が止まったように感じた。
どういうことですか?
“ソレヲカレハ・・・トモクンハノゾンデナイハズ・・・。”
トモクンって、まさか・・・
訊きたいのに、声が出ない。
何も言えない。
「あ・・・ああっ・・・」
「どうした、カズ。」
「嘘・・・トモクンって・・・」
トモクン。
前にその響きを一度だけ聞いたことがある。
俊哉の口から。
あれはいつだっただろうか。夜中に聞いた俊哉の寝言。
「とも・・・にぃ・・・」
「・・・ごめ・・・。でも、忘れて・・・・な・・・い・・・」
あのときの俊哉の涙が心に残っている。
しかも、あたしもその人を何となく知ってる気がする。
どういうことなの?