隣のぼーいふれんどサマ。
5年ぶりに帰ってきた幼なじみの俊哉。
そういえばすっかり忘れてたけど、変なこと言ってたんだよなぁ。
誓いのキスだとか、今日から俺の彼女だとか、一緒に住むだとか。
「あれだけは夢でありますようにっ!」
「何が?」
「きゃぁぁぁぁっ!?」
思わず悲鳴が出る。
そーっと横を見ると、まだ眠たそうに目をこする俊哉がこっちを見ていた。
「お、おはよ。ごめん起こしちゃった?」
「ん。」
あれ?何も言ってこない。
そういえば俊哉は朝に弱いタイプだった気が・・・。
「まだ5時30分だし、寝ててもいいよ?」
「んー。」
俊哉はそれだけ返事をすると、そのまま布団に潜ってすぐに寝息を立て始めた。
・・・何だよ。寝顔可愛いし・・・。
・・・何かちょっとだけ新婚さんの気分かも。
一瞬だけそんな思いがよぎったが、頭を振る。
バカバカ!何変なこと考えてるの!
今日にはこの家から出て行ってもらわないといけないんだから。
自分で自分の頬をペチンと叩いて、眠気を吹き飛ばす。
そのまま一階へ降りて、朝食を作り終えた頃に、もう意地悪な俊哉が降りてきた。