隣のぼーいふれんどサマ。
・・・またあの夢を見ていたんだ。
5年前から時々見る、ずっと同じこの夢を。
ランドセル・・・小学生の少女とその母親、そして男性。
いつもその3人が出てくるけれど、顔に靄がかかって誰かわからない。
最後に男性が少女の名前を呼ぶ、その瞬間にいつも目が覚める。
だからこの夢の結末をあたしは見れない、知れない。
でもあたしがこの夢を見るときは決まって、何か不安があるときだった。
・・・大丈夫だよね。だって俊哉がいるもん。
あたしの思いを読んだかのように、俊哉があたしの頭を叩く。
「何かあるならちゃんと言え。お前は俺の」
「彼女だ、でしょ。分かってる。でも本当に何もないよ、心配しないで。」
言えなかった。
何故か俊哉に話してはいけないような気がして。