隣のぼーいふれんどサマ。



「いいから避けてよ!」


「よけられねぇんだよ!!よく見てみろ!」


俊哉に促され、俊哉の方をよく見てみる。


むっつりした顔の俊哉。大きめの黒いTシャツから出ているのは、細いのにがっしりした腕。


その先に視線を移すと、大きな手・・・ん?


俊哉の大きな手は誰かの手によって隠されている。


要するに、俊哉の手を誰かが握っている。


そんなの決まって、あたし以外にいない。


昨日、泣いてた俊哉の手を握って、そのまま眠って・・・。


朝までずっと、っていうか今もずっと手を握ったままだった!?


急激な体温上昇。


手を離す。


「やっと気づいたか。むっつりスケベ。」


~っ!!


「まぁ、もう少ししても起きなかったら襲っちゃおうと思ってたから、惜しいことしたな。」


「このっ・・・ド変態!!」


昨日の涙はなんだったのよ!
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