隣のぼーいふれんどサマ。


「久しぶり。お前は変わってないなぁ・・・相変わらずそそっかしい。」


俊哉はコーヒーカップに口を付け、微笑した。


「そ、そっちは変わったんだね。別人みたい。気がつかなくて当然でしょ。」


「うるせぇな。5年だ。見た目だって、性格だって変わるだろ。」


本当に俊哉は変わった。


昔は羨ましい位だった黒髪も、今は栗色に変わってしまって、顔のパーツも何となく違う気がするし、あたしと同じくらいだった背も伸びていて、声も声変わりしてテノールボイスになっている。


なんといっても一番変わっているのは、その言葉遣いだった。


とても乱雑だ。男子らしいといえば男子らしいのかもしれないが。


あたしの知っている俊哉ではなかった。

< 9 / 205 >

この作品をシェア

pagetop