star light.
第五章
翌日の朝、美緒のお母さんから連絡が来ていた。
《今朝美緒が救急車で運ばれました。昨日何が様子がおかしかったりとかあった?》
俺の顔は青ざめた。
昨日…特に美緒からは何も訴えはなかった…
寒い中俺が連れ回したから…
急いで美緒の病院へ向かった。
美緒の病室には主治医の先生と看護婦さん、美緒のお母さんもいた。
「すいませんでした!!昨晩連れ回してしまって…俺の責任です。」
俺は床に頭をつけて謝った。
謝って済む問題ではないことは重々承知していた。
「やめて!そんなつもりで連絡したんじゃないの。ごめんね。」
美緒のお母さんは目を真っ赤にして俺の手を握った。
「拓也くんには本当に感謝してるの。責任なんて感じなくていいから。昨日もありがとう。ただ、様子がおかしかったとかがなかったか聞きたかっただけなの。ごめんね。」
美緒のお母さんは謝っていた。
「いえ…昨日は特に何も…いつも通り元気でした。」
俺はただ本当のことを答えることしかできない。
「そう…それならいいの。本当にごめんね。お仕事大丈夫?」
美緒のお母さんの優しさが心に染みて、涙が出そうだった。
「彼氏さんかな、ちょっといい?」
「はい。」
主治医の先生に呼ばれ、別室で話すことになった。