star light.
第二章
あれから1週間の月日が流れた。
俺はなんのアクションも起こせないまま、いつも通りの1週間を過ごした。
久々の美緒からのメール。
昼休憩中に受信したが、その後の仕事が手につかなくなると思ったので家に帰ってから確認した。
《今日から大学病院に入院することになりました。一応、治療してみることに決めたんだ、悪あがきだけど(笑)
これからアタシはどんどんブスになっていく。髪の毛も抜けるし、痩せこけてくし、拓也の好きなアタシではもういられない。
拓也が言えないなら、アタシから言います。もう迷いはないです。余計なこと吹き込んでごめんなさい。アタシのことはもう忘れてくれて構いません。
別れよ。
アタシなんかより素敵な彼女と幸せになってください。
拓也の幸せがアタシの幸せです。
それだけは、忘れないでね。
あ、これって矛盾してる?笑》
美緒らしい文章だった。
別れよう…
俺にはどうすればいいのかわからなかった。
美緒はどうしてほしいんだ?
俺と別れてほしいのか、それとも、俺と付き合っていたいのか…
随分上から目線な考えだったが、俺は美緒のしたいようにしてやりたいと思っていた。
《美緒はどうしたいの?俺はどうすればいい?ごめん、俺にはわからない。》
《だから別れよって言ってんじゃん?》
俺は何も返せなくなってしまった。
別れたくない。
でも、俺は美緒を支えていけるのか不安だった。
最低だ。
でも、もし俺が美緒を不安にさせてしまったら。もし俺が美緒を死に追いやってしまったら…
そんなことばかり考えていた。