Octave~届かない恋、重なる想い~
秘密の約束
入籍
微妙な雰囲気のまま、アパートから出た。
彼の車で最初に連れて行かれたのは、父が入院している病院だった。
「早く君のお父さんに報告したい、というのと、なるべく人目に触れるところへ行くというのが大事だと思うんだ」
「そう、ですよね……」
雅人さんの考える偽装工作に、反対の余地はなかった。
病院の駐車場はもう、かなり空いていた。
あと少しで面会時間が終わってしまうので、早足でエントランスホールへ向かう。
「ちょっと急ぐから」
そう言って、手を繋がれた。
頬が熱くなるのを感じながら、入院病棟のエレベーターに乗り込む。
彼の車で最初に連れて行かれたのは、父が入院している病院だった。
「早く君のお父さんに報告したい、というのと、なるべく人目に触れるところへ行くというのが大事だと思うんだ」
「そう、ですよね……」
雅人さんの考える偽装工作に、反対の余地はなかった。
病院の駐車場はもう、かなり空いていた。
あと少しで面会時間が終わってしまうので、早足でエントランスホールへ向かう。
「ちょっと急ぐから」
そう言って、手を繋がれた。
頬が熱くなるのを感じながら、入院病棟のエレベーターに乗り込む。