初恋シグナル~再会は恋の合図~
「こちらの方は?」
可愛らしく小首を傾げて私を見る、小柄な美少女。
成島朱音(なるしま あかね)。
栗色のサラサラショートの髪に、大きな瞳。
明るくて元気で、マネージャーの仕事も一生懸命頑張ってくれてる。
「イケメンさん!!」
「あはは。朱音ちゃん、そちら新入部員で、2年の辻村くん」
私がそう言うと、「そうなんですか」と頷いて、朱音ちゃんは辻村くんににっこり笑った。
「マネージャーで1年の、成島朱音です!よろしくお願いします!」
「ああ」
「あ、美涼先輩ー!さっきのメール何なんですかー!?3分以内に来ないとどうなるかわかってんでしょうねって脅迫メールー!!」
そっけない辻村くんの言葉なんて聞いているのかいないのか、挨拶を終えた朱音ちゃんは、タタッと部室の奥にいる美涼先輩のところに駆けていった。
……脅迫?