初恋シグナル～再会は恋の合図～

ひとりぼっちって、こんなに寂しかった？


私、いつの間に人から与えられる温かさにこんなにも慣れていたんだろう。



「……もっかい…、寝よ」


キュッと布団の中で身体を丸めて、強く目を瞑って、私は再び眠気が訪れるのを待った。


「……」


だけど、さっきまでは気にならなかった外で車の通る音や、廊下を人が歩く音、そんな何気ない日常の音が急に耳に障るようになってなかなか寝付けなかった。



────それから、どれくらい経っただろうか。


一向に訪れない眠気を待っていたら、不意にドアがノックされた音が響いた。



コンコン、という控えめな音に一瞬空耳かと思ったけれど、すぐにもう一度ノックの音が聞こえる。



「……弥代……？」



部屋の鍵は私が持っているから、内側から鍵を開けないとドアは開かない。



だから弥代たち班の皆か、もしくは先生が様子を見に来たのかと思って、私はよろめきながらも立ち上がると、ドアを開けた。