初恋シグナル~再会は恋の合図~
そんなの、信じられないよ。
だって、私だって頑張ってる辻村くんのために、って思ってたんだから……。
「……長谷川が好きなあのチームに、少しでも貢献したかった」
ぐっと、私の手首を掴む辻村くんの掌の熱が私にまで伝染してきたみたいに、身体が熱い。
「長谷川が傍にいてくれたらさ、多分俺、ずっとこういうまっすぐなサッカーができると思う」
辻村くんの言葉に、私はキュウと心が鳴った。
なんだか恥ずかしくて、俯く。
何これ。
何これ。
心が壊れそうなくらい、ドキドキする……っ。
「だから」
くいっと顎を持ち上げられて、顔を上げさせられればまっすぐな視線が絡む。
……もう、逃げられないみたいに。
「……ずっと、傍にいてほしい」
「っ」
ドクン、とどうしようもなく心臓が跳ねた。
みつめあったまま、私は自分の顔が泣きそうに歪んだのを感じた。
壊れそうなくらいの心臓のドキドキに、耐えられなくて。
顎に触れていた手を、するりと頬に滑らせて、辻村くんがゆっくり撫でてくる。
「……お前が好きだ」