初恋シグナル~再会は恋の合図~


「ご、ごめ……!信じられなくて。嬉しすぎて……、ごめん、」


カッコ悪いよね、そう言おうとしたけれど、その前に身体が自分の意思とは関係なくふわりと微かに浮いた。


それが強く腕を掴まれて引き寄せられたのだと気付いて、更に涙が止まらなくなる。


優しく抱きしめられて、その温もりに、辻村くんの匂いに、どうしようもなく心が揺れた。



「……嬉しいってことは…、期待していいのか?」



抱きしめながらそんなことを言ってくる辻村くんがどうしようもなく愛しくて、ぎゅっと彼の広い背中に手を回し、抱きしめ返した。





「私も好き。辻村くんのこと」





言葉にしたら、私の体に回る辻村くんの腕の力が強まった。



好きな人に抱きしめられるって。


好きって言ってもらえるのって。


こんなに幸せなんだ。


こんなに、ドキドキするんだ。


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