初恋シグナル~再会は恋の合図~
そう。
真二くんと同じように、佐竹くんもプロ入りしていた。
佐竹くんもまだ2軍だって聞いてるから、ふたりが直接たたかったことはないけど……。
真二くんのプロ初試合が佐竹くんのチームとなんて、なんだかすごく感慨深い。
「ほんっと、すごい縁だね……!でも、それならなおさらめっちゃ応援するっ!今日はやっぱりカツかな!?」
お肉買いに行かなきゃ、なんて思考は最早食べ物のこと。
「いいよ、なんでも。美祈の料理なんでも美味いし。デザートは決まってるしな」
「ん?」
首を傾げたら、くいっと顎を掴まれて、軽くキスを落とされる。
「!!」
「ごちそーさん」
「もう、こっちは真剣に」
「だから、いいってなんでも。最後に美祈を食べられればそれで」
「さ、最低!!変態!!!」
「美祈にだけだから」
「し、しってる、けど……」
ふわっと真二くんの匂いがすると思ったら、優しく抱き寄せられていた。