初恋シグナル~再会は恋の合図~
「美祈のおかげだ」
「え、何が……」
「ここまでこれたの。やっぱ練習キツイし、何回もやめてやろうかと思ったけど、お前の笑顔見るたび、また頑張ろうって思えるんだよな」
真二くんのそんな言葉に、なんだか泣きそうになった。
「私だって、真二くんにいっぱい励ましてもらってるよ……!」
「ん。サンキュ」
そう言ってふわりと笑う真二くんがどうしようもなく愛しくて。
思わず、自分から唇を重ねていた。
触れるだけのキス。
だけど、私からキスしたのなんて初めてで。
真二くんは驚いたように目を瞠っていたけど、たぶんいちばん驚いたのは私自身。
「み、美祈?」
「あ、ご、ごめ……。なんかつい……。嫌だった……?」