初恋シグナル~再会は恋の合図~
私は自分の耳を疑って、手元の予習ノートから、辻村くんに勢いよく視線を移した。
「なんだよ。……別に、得意ってわけじゃないけど苦手ってわけでもないから、苦手なら教えてやってもいいけどって」
「本当っ!?」
「人の話遮んな。……まぁ、赤点にでもなったら困るし。部活に影響出るんだろ」
そう。
赤点だともれなく放課後に1週間の補習が付いてくる。
……っていうか、苦手だけど赤点を気にするほどの点数は取ったこと無いんだけど、辻村くんは私をそこまでだと思ってるのか。
……ま、いっか!
教えてくれるって言ってるし!
ここは親切に乗っかっておこう!
「よろしくお願いします!」
「ん」