初恋シグナル~再会は恋の合図~
「お前に食べる資格無し!とにかくここ、暗記!」
「えええぇーーっ!」
予想以上に、辻村くん、スパルタだった。
「真ちゃん、女の子には優しくしないと!」
「女の子?んなもんどこにいるって言うんだよ」
「ここ!」
私!!
と自分を指差してみたけど、「さっさと暗記!」とぺちんと軽くおでこを叩かれた。
「痛い~」
「ふふ、仲いいのねー。邪魔者は退散するわね!頑張ってね」
辻村くんのお母さんが部屋から出ていってドアが閉まった瞬間。
「……ぷはっ!!」
思わず、笑いが漏れてしまった。
突然笑い出した私を怪訝そうに見る辻村くん。
「なんだよ」