美味しい飲み物〈Bachelor girl〉

見ると、ベランダの柵から顔を出したのはひと月前、隣に引っ越してきたばかりの大学生。


静岡出身の18歳(青春!)
今時の、眼鏡を掛けたカワイイ男の子。
背は175cmくらいかなあ。

建築学部だといって、タオル持って、恥ずかしそうに挨拶にきたっけ。



私達は顔だけ突き出して、柵越しに
会話する。


「あら。鈴木大輔君だっけ?なーに?」

「あの…今日、そちらのベランダから、下着が飛んできたんですけど…」


あ、そういや今日、昼間、強風だった。

今、気持ち的に洗濯物どころじゃないんだよね…


「え?下着?どんな?」

私は煙草をふかしながら、問う。


「えっ…と、ピンク色のレースで、両脇が紐で結ぶようになってて、真ん中に小さいリボンの飾りが付いてて、前のところが超スケスケで…」


モジモジしながら、でも、一生懸命答える大輔くん。


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