守護者たちの饗宴 ―エメラルド・ナイト―
「依頼主と会ってきたんだろ?
今度の仕事は?
僕も一緒に行っていいよね?」
赤茶色の瞳を快活に輝かせ、矢継ぎ早に質問を浴びせるダグラスを制するようにベリルは一言告げた。
「ガードの仕事だ」
御剣から預かった書類をダグラスに手渡す。
ヒュウッと口笛を吹きながら中身を確認するダグラスをベリルは苦笑しつつ見守っている。
ベリルと一緒にいくつかの依頼をこなし、傭兵の仕事とは如何なるものか、徐々に学んでいるようだ。
まだ卵の殻はついたままだが、この辺りで次のステップに進むのも悪く無い。
「へえ、今度は日本人か。女の子が二人に男が一人、ね……」
英語で書かれた資料を確認しながらダグラスは少し顔を曇らせた。
彼がまだ日本語を理解しきれていないからだろう。
言葉の壁は緊急時には大きなハンデとなる。
あらゆる国の言語をベリルから学んでいるが、ヨーロッパ圏以外の言語の習得はなかなか思うようにいっていないのが現状だ。
「資料をよく読め。
事前に把握できる情報は余すことなく頭に叩きこんでおけと教えた筈だ」
ベリルに注意され、ダグラスはむう、と顔を上げる。
「解ってるよ。だから今こうして確認して……あ」
改めて確認すると、ショートヘアの黒髪美少女の性別欄には[男性(male)]とはっきり記載されていた。
今度の仕事は?
僕も一緒に行っていいよね?」
赤茶色の瞳を快活に輝かせ、矢継ぎ早に質問を浴びせるダグラスを制するようにベリルは一言告げた。
「ガードの仕事だ」
御剣から預かった書類をダグラスに手渡す。
ヒュウッと口笛を吹きながら中身を確認するダグラスをベリルは苦笑しつつ見守っている。
ベリルと一緒にいくつかの依頼をこなし、傭兵の仕事とは如何なるものか、徐々に学んでいるようだ。
まだ卵の殻はついたままだが、この辺りで次のステップに進むのも悪く無い。
「へえ、今度は日本人か。女の子が二人に男が一人、ね……」
英語で書かれた資料を確認しながらダグラスは少し顔を曇らせた。
彼がまだ日本語を理解しきれていないからだろう。
言葉の壁は緊急時には大きなハンデとなる。
あらゆる国の言語をベリルから学んでいるが、ヨーロッパ圏以外の言語の習得はなかなか思うようにいっていないのが現状だ。
「資料をよく読め。
事前に把握できる情報は余すことなく頭に叩きこんでおけと教えた筈だ」
ベリルに注意され、ダグラスはむう、と顔を上げる。
「解ってるよ。だから今こうして確認して……あ」
改めて確認すると、ショートヘアの黒髪美少女の性別欄には[男性(male)]とはっきり記載されていた。