君に捧ぐ、愛の唄



「う…」



そうなのだ。


私が落ちこぼれの理由は、文章が下手っていうだけじゃなく、ちゃんと取材が出来ないから。




こんなこと聴いていいのか。こんなこと書いていいのか。


いろいろ気にしてしまって、人に根掘り葉掘り聴くことが出来ない。



だから、扱う事柄は気にせずとことん調べられる自然や動物になってしまって。



高校生でそんなものに興味を示す人は滅多にいないから…





さらに、おもしろくない奴だというレッテルが貼られてしまう。




落ち込む私に


「ま、そんなことどうでもいいか」


大して興味ないと吐き出した彼は




「とりあえず、教えてくれて助かった」




微かに、笑った。



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