だぁーッいすき
その後は
無事に空翔と優奈は
仲直りをした。
今度はまきの番だよ。
って
優奈が言ってくれた。
だけど、
誰を?
もう自分の気持ちなんて
わかんない。
って言うか
なんだか
怖いんだ。
実際、
今。
本当に智也くんのこと
好きかなんて
わからないから…



いつも帰る道。
考えてたら
あっという間に
家につく。
今頃みんなは
おもいっきり部活してんだろーなあ…

「まきー!!」

きっと夢。
夢であってほしい。
まきは
ゆっくり振り向いた。
そこには
手を振りながら
走ってくる悠人の姿。
まきの体は
一気に凍りついた。
本当に…
現れちゃった。
バカみたい。
きっと見間違え。
「悠人…」
確実に近づいてくる。
「久し振りだね。」
悠人は
少し低くなった声で
まきに話しかける。
「…身長伸びたね?」
何をはなしていいか
わかんない。
「まきは変わらずチビだねっ。」
まきの頭を
ポンポンって
なでる。
すごく懐かしい。
だけど
思い出したくないことまで
出てきてしまう。
「帰って来たんだね…」
まきは未だに
悠人の目が見れない。
「あいたくなっちゃったから一時帰国。」
あいたくなっちゃったから?
誰に?
「まきしかいねーじゃん。」
ーっ。
どうしよう。
そんなこと
いっちゃだめじゃん。
「泣くなよーっ」
涙が漏れ出す。
これは
何の涙ですか?
自分に聞くまき。
わかんないよ。
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