だぁーッいすき

ひとりぼっち

「うら…が手でる。」
途切れ途切れに聞こえる
叫び声。
だんだんはっきり聞こえてきた。
「松浦と若山が手繋いでるぞ。」
松浦…。
って智也くんじゃん。
えっ??
何でなの?
嘘だよね。
走って窓から身を乗り出す。
「嘘。」
そう一言呟いた。
目からは涙が止まらない。

まわりを見てみると
いろんな女子が口を
開けてみている。
智也くんはモテモテだもんな。
今日1日もつかな?
あっ。
「雨。」
まるでまきの涙の様に。
「雨降り出しちゃったー。」
みんなが呟いてる。

まき、ひとりぼっちになっちゃった。

♪キーンコーンカーンコーン♪
Niceタイミング。
顔をパンパンって叩いて気を引き締めた。
頑張ろう。
あんな約束。
実現するはずないんだから。
「教室入れー。」
担任の先生が入ってくる。
みんなも一緒に入ってくる。
「二宮。
目腫れてるけど大丈夫か??」
あれ??
4組の男子。
何で名前しってんだろ??
「大丈夫だよ。ありがとう。」
笑顔で返す。
「早く教室戻れ。悠人」
ゆうと??
「はいはい。」
そういって帰っていった。
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