明日なき狼達
狙いを定めて撃った最初の一発は、飛び込んで来た男の腹に当たり、男は声を上げる事も無くその場に倒れた。
残り一発……。
二、三メートル先には、撃たれた男の銃が転がっている。
澤村は這うようにしてその銃を取りににじり寄ろうとした。入口からすかさず相手が撃って来た。
左の肩先に衝撃を感じた。
と同時に、バルコニーから隣の部屋との仕切りを壊して一人の男が侵入して来た。
突然目の前に現れた男は、あの男だった。
「雨宮、いや、郷田だったな……」
郷田は表情も変えず、右手のオートマチックの銃口を澤村の顔に向けている。
万事休す……。
せめて相打ちに……
澤村は意識を集中し、銃を持つ手に力を込めた。
郷田が微かに微笑んだ。
澤村が素早く自分の銃を郷田に向けようとした瞬間、間髪を入れずに郷田の右足が飛んで来た。思い切り蹴られた右手がちぎれたかと思う程の痛みと衝撃が澤村に走った。
郷田は、蹴った勢いのまま、澤村の身体の上に馬乗りになり、銃の銃把でコメカミを殴りつけた。
見事な程ピンポイントでテンプルの急所を直撃し、澤村は一撃で気を失った。
残り一発……。
二、三メートル先には、撃たれた男の銃が転がっている。
澤村は這うようにしてその銃を取りににじり寄ろうとした。入口からすかさず相手が撃って来た。
左の肩先に衝撃を感じた。
と同時に、バルコニーから隣の部屋との仕切りを壊して一人の男が侵入して来た。
突然目の前に現れた男は、あの男だった。
「雨宮、いや、郷田だったな……」
郷田は表情も変えず、右手のオートマチックの銃口を澤村の顔に向けている。
万事休す……。
せめて相打ちに……
澤村は意識を集中し、銃を持つ手に力を込めた。
郷田が微かに微笑んだ。
澤村が素早く自分の銃を郷田に向けようとした瞬間、間髪を入れずに郷田の右足が飛んで来た。思い切り蹴られた右手がちぎれたかと思う程の痛みと衝撃が澤村に走った。
郷田は、蹴った勢いのまま、澤村の身体の上に馬乗りになり、銃の銃把でコメカミを殴りつけた。
見事な程ピンポイントでテンプルの急所を直撃し、澤村は一撃で気を失った。