明日なき狼達
澤村の放った銃弾は、郷田の左目を貫通し、頭蓋の内部で脳を破壊した。更に別の一弾は咽頭部から頚椎を完全に砕いた。
噴水のように喉から血が吹き出し、頭が不自然な角度で曲がっている。
「このヤロー!」
神谷が両手で持った銃を死体となった郷田に何度も撃った。
命中する度に、郷田の身体はバネ仕掛けの人形のように跳ねた。
「神谷さんっ!」
「野島さんの分だっ!これは梶!児玉さんの分!」
「神谷さん、もう死んでいる」
「最後に、最後に松山さんの分を……」
泣きながら銃を撃ち続けていた神谷に代わり、澤村が、銃把が血で染まったもう一丁の拳銃を向けた。
「匡さんの分なら、こいつで……」
最後の一弾は、郷田の顔面に当たり、完全に破壊し尽くした。
廊下で三人は立ち尽くしていた。
廊下の隅に転がっている滝沢の死体を目にしても、何故か何の感情も湧かなかった。
廊下の奥の部屋から、這うようにしてヤンが近付いて来た。
浅井が銃を向けると、澤村がそれを制した。
「澤村さんですね?」
「あんたは?」
「ヤン・シャオロンといいます。辻先生に頼まれたのです……」
無表情に澤村は階段を下り始めた。後に浅井と神谷が続く。
「澤村さん、ダイヤを忘れてます!」
三人はその声を無視し、その場から消えた。
噴水のように喉から血が吹き出し、頭が不自然な角度で曲がっている。
「このヤロー!」
神谷が両手で持った銃を死体となった郷田に何度も撃った。
命中する度に、郷田の身体はバネ仕掛けの人形のように跳ねた。
「神谷さんっ!」
「野島さんの分だっ!これは梶!児玉さんの分!」
「神谷さん、もう死んでいる」
「最後に、最後に松山さんの分を……」
泣きながら銃を撃ち続けていた神谷に代わり、澤村が、銃把が血で染まったもう一丁の拳銃を向けた。
「匡さんの分なら、こいつで……」
最後の一弾は、郷田の顔面に当たり、完全に破壊し尽くした。
廊下で三人は立ち尽くしていた。
廊下の隅に転がっている滝沢の死体を目にしても、何故か何の感情も湧かなかった。
廊下の奥の部屋から、這うようにしてヤンが近付いて来た。
浅井が銃を向けると、澤村がそれを制した。
「澤村さんですね?」
「あんたは?」
「ヤン・シャオロンといいます。辻先生に頼まれたのです……」
無表情に澤村は階段を下り始めた。後に浅井と神谷が続く。
「澤村さん、ダイヤを忘れてます!」
三人はその声を無視し、その場から消えた。