BLOOD§INFECTION
が、その刃は空をきる
「は………………?」
何が起こったかわからないといった表情をする道玄
肝心の比奈千春は、道玄の一撃の一瞬前にしゃがみこんでそれを避けていた
「…!!!!!」
比奈千春はそのまま彼の懐に潜りこみ、刃を首に宛がう
「降参…?」
一撃決めることなく、比奈千春はそう語りかける
はっとし、道玄は素早く距離をとった
「なんだ…………お前。」
「え…、比奈千春ですけど。」
彼の問いの比奈千春の答えを、道玄は鼻で笑う
「まぐれ、か。」
道玄は単発いれずに、切り掛かる
距離も狭かったため、比奈千春は剣で受ける
ギギギギ
「は…、軟弱な坊ちゃんよ。
さっきのはまぐれで避けられたかもしれないが、力比べはどうだ?」
ぐっと道玄は力をいれ、比奈千春は後ろに微かにのけ反る