BLOOD§INFECTION
やば……
以前を含め、今回もなぞの左目効果で早いものでも、きっちり見ることができた
しかし、力比べは
俺は間近で意地の悪そうにニヤニヤと笑いを浮かべる道玄と名乗る男を見遣る
本当に腐った性格な奴だ
一気にやらず、徐々に力を入れてなぶり殺そうとしてる
彼の力で段々と刃が自分の首元に近づいてくる
審判の神無さんもここで俺の負けだと終了の合図をすればいいのにしてくれない
やはり、死んで欲しいと思われるくらい恨まれているのか俺は…
しかし、ここで俺は死ぬわけにはいかない
せっかく、両親を亡きものにした吸血鬼を殲滅させるために吸血鬼狩りに出られる機会を得られたというのに、こんな仲間内の小競り合いで死ぬなんて有り得ない
力が欲しい
力が
ぐっと剣を持つ手に更に力を込める
力が−−−−−
瞬間、左目を通して両手に何か衝撃が走った気がした
「!!」
びくりと、俺の身体が一度痙攣する