BLOOD§INFECTION




そんな会話をしながら、俺達は皆の元に戻る


「皆、無事?」


俺の呼びかけに、皆が頷く


先程、吸血鬼の爪でえぐられた女性も、能力クラスの治癒魔法のようなものが使える人に治してもらいながら、笑顔で頷いていた


「…なら良かった。」


周囲にもう吸血鬼がいないか確認をし、ほっと息をついたとき、そこに聞き覚えのある声が響き渡る


「比奈千春、皆…!!!!
無事か…!!!」


「神無さん?」


「皆無事なようやな…。」


「何かあったんですか?
神無さんたちも吸血鬼に襲われたとか…。」

俺がそう尋ねると、神無さんは自慢げに答える


「そりゃ、2体から同時に攻められたけど、あんなん楽勝や…!
けちょんけちょんにしてやったわ。」


しかし、すぐに表情を強張らせ、真剣な声色で俺達にこう告げた


「それはいいとして…比奈千春、皆、悪い知らせがあるんや。」





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