BLOOD§INFECTION
Ⅱ§吸血鬼

その壱









ざわざわと、いつもの廊下がやけにざわついている


それもそのはず、以前ひらかれた吸血鬼狩りにて璃玖さんが姿をくらましたのだ

失踪からもう三日経っている

その噂は広まって、今では知らない者はいないであろう

なにせ、黒塔No.1ハンターがレベル2に敗れたのだ


今だに戻る気配がないことを考えると、もう帰ってくる見込みが0に等しいだろう


そして、その噂と同時に、俺に対する嫌な噂も広まっていった

“ハンタークラス下位の人間が参加したから、そいつが足手まといになってNo.1ハンターがやられた”と


その噂が出回って以来、俺に対する周りの態度は再び冷え切ったものとなった

気遣わしげに見る者もいるが、圧倒的に俺を軽蔑対象で見るものがいるため、俺に関わろうとはしない




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