スターチス〜悪戯な彼〜
4.意地悪な彼
百面相
時は流れて・・・
新緑の季節。
「楓おせーぞ。」
「うるさいなぁ…秀一が早いだけでしょー。」
「ハイハイ。ほら、手貸せよ。」
「はい…。」
「ヨっと…。って、お前何赤くなってんだよ〜。」
「だって〜///」
秀一と手繋ぐのなんか久しぶりなんだもんっ…
あたしが1人で赤くなっていると、秀一が呆れたように言った。
「今は登山中ですよ?楓ちゃん?」
「もうバカにしないでよ〜//」
実はあたしたち、
学校の地域活動の一環で、ただ今…
清掃登山中なんです…。
もう筋肉痛だ…
なんだって…
「シュウ疲れたぁ…」
「ばーか。あとちょっとで頂上だって。」
「うん…。」
しょげてるあたしを横目に秀一は凄い笑顔で歩いてる…。
「アリエナイ…。」
アナタ人間ですかー!
休憩一つしないでゴミ拾いながら登山なんて…
できないー!
「うう…吐きそう。」