俺、弟に襲われます!!短編集
その後、ちょっとすっきりした俺はリビングへ。

そこにはアレの原因のベーコンが未だ存在してたから、リオに強引に押し付けて、サラダだけ食べてごちそうさま。

リオはまだ食べてる最中だった。当たり前か。
仕方なく俺は自力で階段を上って自分の部屋に。

階段がちょっと急な新城家、今初めて呪った。


自分の部屋に着いたはいいけど、これからが困る。
まず、休むべきかどうか。本心はすごく休みたい。そりゃもう許されることならば1日中寝ていたい。

…でも、残念なことに休んでしまうと授業についていけなくなってしまう。高校の悲しい一面だな、これ。

数分悩んだ結果、行くことを決意。
欲求を押えて行こうと思った俺、偉い。自分で褒めたい。


と、いうことは。
制服に着替えるということで。
もはや立つことが困難な俺にとって、制服がかかっているクローゼットまでの距離に絶望しかける。

なんで入口から一番遠い場所にクローゼットがあるんだよ。といっても5mくらいしかないけど!

こんな状況なら休んでもいいんじゃね?あ、だめだ。今日俺日直だったわ。
馬鹿じゃん俺。日直ってこと思い出すなよ。思い出さなければ休めたのに。…そこじゃないか。

日直という責任感に余計休めなくなってしまった俺は、頑張って立ち上がる。
あ、普通に立ったってことね。壮大な意味じゃねぇよ。


よろよろしながらクローゼットに手を伸ばす。
が、しかーし!そこでまさかの膝ががくっと。

流石ベタな小説。展開がベタだな。とか思っちゃったのは内緒。

そしていつかのデジャブ。まさかの女の子座りになる俺。映像じゃなくてよかったな読者様。

てか、女の子座りって普通の男子は出来ないんだろ?股関節の関係がなんちゃらー、で。…俺、男からかけ離れてる気がする。気のせいであってほしい。


「お兄ちゃーん、体調どう?学校行けるー?」

そして、ほらきたベタ展開その2。
いっつもバッドタイミングで来るよね、俺のカノジョって!カレシかも知れないけど!


「……お兄ちゃん、本当に大丈夫?体調悪いの仮病かと思ってたのに」
「信じてくれてなかったとか悲しいんだけど」
「だってバカは風邪引かないって言うし…」

俺、泣いていい?


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