俺、弟に襲われます!!短編集
やったね、これできっと勝ちだね!
お兄ちゃんには元カノはいないし、大丈夫なはず!

僕はそのままの気分で授業を受けた。
先生に当てられることもなく、さらに僕のテンションはあーっぷ!


「リオ、テンション高い…」
「だな…モテ男は良いよな」
「いや、そーじゃなくて。甘党なんだろ?」
「あ、そっか…」

テンション高すぎて、他の男子にちょっと引かれちゃったけど。
そんな事、今はどーでもいい!早くチョコ食べたい!!



休み時間


「リオー、ちょっとでいいから譲ってくれよー」
「ダメ!僕のチョコ!!」
「お前は駄々っ子か!」

クラスメイトにチョコ取られそうだったけど、死守した。
…駄々っ子じゃないもん。
お兄ちゃんと勝負中だからだもん。


賭けにはもちろん負けたくない。それは男のプライドとして!
でも、今考えると僕いつも攻め側だよね。主に裏リオが。

うーん…
ちょっと負けてみたいかも?

ってダメダメ!
絶対負けないんだからっ!



そんなこんなで下校時間


「ふわぁ、ねむーい…」
「ねむーいってお兄ちゃん、数学の授業バッチリ寝てたよね」

お兄ちゃんと下校中。
2人共、手には紙袋。担任の配慮なんだー!準備いいよね!
中身は勿論チョコ!

にゃぁー、早く帰って食べたい!!
……って、僕今にゃぁーっていった?

うわぁ、変な口癖できちゃったぁああ!
大変っ!猫の鳴き声とか、自分でも引くよ!!


「ところでリオ、そのデカイぬいぐるみは?」
「ん?玲緒奈から貰ったー」

僕がぬいぐるみを袋から出すと、お兄ちゃんは納得した表情になった。

「なるほど、トイ・プードルか」
「ほぇ?」
「いや、そっくりだぞ」

……これ、喜んでいいの?


そうしてる内に家到着

「さぁ数えるぞぉ!」
「え、今日が終わるまでじゃないのか?」
「…いーじゃん」

早く結果知りたいもん。
お兄ちゃんに勝ちたいもん。

結局、数える事になって、数えてみると。

僕、13個
お兄ちゃん、12個

「か、勝ったぁ!」
「…マジで?」
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