悲しみを越えた虹
――ましろっ!! 今いくからね?!


私は気がついたら 市内の最も大きい大学病院にいた。


「はぁっ、はぁっ… あのっ… 一ノ瀬ましろはどこの病室ですか…??」



「今、集中治療室におられますので…。」


「ましろはっ…無事なんですか!?」

看護師を問いただした。


「お、落ち着いてください…!!お友達の方ですか? ご家族と、あともう1人 お友達がおられますので、そこでお待ち下さい。」


それから 私は 看護師さんの後をついていった。


「あら、結実ちゃん…!! 久しぶりねぇ…」



「おばさんっ、お久しぶりです」



「あら?ましろに顔が似てきたかしら?」



「そうですか?」



「えぇ…。」


それから、会話がなくなってしまった。


ましろ…。
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